陶板壁材「スーパートライWall」 VS 陶版外壁「ベルバーン」(積水ハウス)


ハウスメーカーの外壁技術で、人気の高い積水ハウスの陶版外壁「ベルバーン」を、萩森建設で施工可能な技術で迎え撃ちたいという企画です。 (^^)

陶版外壁「ベルバーン」の特徴を簡単に説明すれば、以下のようになると思います。

  • タイルなどと同じように高温で焼成した陶器と同じような半永久的な耐久性がある
  • 焼き物特有の重厚な質感がある
  • 一般的なタイルよりもはるかに大判で、目地やコーキングをほとんど使わずに施工できる
  • 大判の焼き物でありながら中空にすることで重量を軽くしている

そして、そのことによって達成できることには、大きく次の2点です。

  • メンテナンスフリーの耐久性
  • 高級感のある質感


萩森建設には鶴弥さんがいる

ところで、建築で高温で焼く焼き物と言えば、一番に思い浮かぶのは瓦ではないでしょうか?

というわけで、弊社もよく使う瓦メーカーの鶴弥さんが、瓦技術を生かした外壁を出しています。

萩森建設が陶版外壁「ベルバーン」に真っ向から立ち向かう外壁の筆頭は、この鶴弥さんの陶板壁材「スーパートライWall」です。

ほぼ積水ハウスの陶版外壁「ベルバーン」と同じ特徴を備えています。

もちろん、デザインのラインナップは異なりますので、見た目の好みの違いはあるかもしれません。

外観デザインが大切

実は、こういう外壁材をきれいに扱うための肝は、外観デザインの設計段階にもあります。

この鶴弥さんの外壁材自体は、多くの工務店で扱うことが出来ます。ハウスメーカーでは扱えるところは少ないと思いますが、工務店であれば大抵どこでも大丈夫、というのが本当のところです。

しかし、積水ハウスは陶版外壁「ベルバーン」を使うことを前提に緻密な設計ルールをおそらく設けているだろうことに対して、工務店が自由にデザインした建物で、外壁だけを似たような陶板壁材「スーパートライWall」に変えてもなかなかうまくいきません。

例えば、両者とも接合部にはシーリングを施しますが、割付が悪いとシーリング箇所がいたずらに増えてしまいます。これでは、せっかく版の耐久性が高くても、シーリングのやり直しで結局外壁中をメンテナンスすることになるかもしれません。

商品を取り入れるだけでは、そのハウスメーカーと同じことが出来るとはとても言えません。

注文住宅の萩森建設でも、前提条件がなければデザインは自由に進めていきます。もし、陶板壁材「スーパートライWall」の使用を検討する場合は、比較的早い段階から候補に入れているということをお伝えいただく必要があります。そうすれば、設計上でも留意した、本当の意味で積水ハウスの陶版外壁「ベルバーン」と同様の外壁を採用することが可能になります。(別の仕上げ材でも同様で、仕上げ材の特性とデザインには密接な関係があります。)


なお、版は半永久的な耐久性を持つ焼き物でできた、陶版外壁「ベルバーン」や陶板壁材「スーパートライWall」ですが、シーリング材不要とすることはできません。現在高耐久のシーリング材が普及しており、従来のような短寿命ではありませんが、外壁の実質的なメンテナンスサイクルはシーリング寿命で決まります。窯業系のサイディングでは、このシーリングを極力減らしたニチハのFugeというシリーズもあります。質感は異なりますが、メンテナンスフリーという観点からは、必ずしも版だけの耐久性で決まるものではなく、様々な選択肢を検討して、ご予算を含め、最良の提案ができると良いなと思います。

陶板壁材「スーパートライWall」 VS 陶版外壁「ベルバーン」

  • 製品特性は引き分け
  • デザイン性はお好みでご判断

価格面では、外壁だけの純粋な価格がハウスメーカーさんの見積もりから割り出すことがむつかしいので正確なところはわかりませんが、積水さんに比べればたぶん...。一応、不明としておきます。




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